merlinrivermouth’s diary

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(社会)いじめは日本人の持病

去年の二月、新しい美容師が僕の担当になりました。元気な人で、すごく純粋で、嘘をつけず、困ってる人をほっとけない人でした。

僕は好感を持ちましたし、何故だかわからないですが、彼女も僕に好意を持ってくれました。

僕は彼女に僕の特殊な事情を話せましたし、彼女はシンプルに「じゃあしゃーないすね」と認めてくれました。

僕がフラれた時、お互いに好みのタイプとかデートプランとか話したりして。彼女がサバ読んだ時は可愛くて仕方なかった。

彼女がやってくれたシャンプーとトリートメントの感覚も思い出されます。

僕はしばらく後、彼女をデートに誘い、LINEを交換しましたが、緊急事態になってしまいました。彼女も忙しかったですし。

彼女は僕が出歩いていることを気にして、「本当に一人で出歩いてるんですか?」と何度も聞いてくれて、僕は嬉しかった。

彼女は単刀直入で、純朴でしたから、「前に好きな人をどう思ってるんですか?」「困っている人がいたらどうするんですか?」とか色々聞いてきてくれて、僕は好意を持ってる人からボールを返されて、あったかい気持ちになりました。

僕が彼女にまだ肝臓の健康状態の都合が悪くて、ひき肉食べれないことを伝えると、彼女は「じゃあ、彼女がハンバーグ作ったらどうするんですか?」と言ったので、「…食べ…ます」というと、「優しい」と。彼女のハンバーグを食べる覚悟を決めましたよ。

彼女が美容院の階段から転けて、怪我をした時、僕はワインを持って行きました。僕の過去の担当の人たちも同じ階段で転けて、その後1か月で辞めていたので、彼女がいなくなってしまうような気がしたのです。

僕のLINEに彼女がお気に入りにしてくれた通知が入って、僕はすぐにメッセージ打って、次に美容院に行った時にデートの具体的なことを決める約束をしました。

昼に彼女から「予約して下さい」とメッセージが来たので、すぐに美容院に電話しました。ところが美容院は彼女が解雇されたと。どう考えてもおかしいでしょ?

もう一度、美容院に電話したら、彼女が解雇されるまで彼女はもう来ないとか、彼女は予約が一杯とかめちゃくちゃな返答でした。

彼女のLINEにメッセージ打っても、既読にすらならず、それきりでした。

結局、1週間後、他の美容院に行った時、担当の美容師から彼女がいじめを受けていたことを示唆されました。

僕は彼女から連絡がなくとも、行動しました。僕も困ってる人を見過ごせない人間だからです。

僕は怪しいところを報告書にしたため、東京都に公益通報しました。

その美容院は全国規模の大美容院でしたが、都税事務所から二億円の追徴課税を受けました。現在、国税庁と警察が捜査しており、脱税額は数億、彼女やその他へのスタッフへの暴行やパワハラで捜査されています。確実に潰れるでしょう。

それから半年後、現在彼女が勤めている美容院を見つけて、電話しました。ですが、彼女は電話を切ってしまい、他のスタッフが彼女が前の勤め先のことを思い出したくもないと言っていると伝えてくれました。

僕は僕自身のためにも、友人や知人のためにも、二の轍を踏むつもりはありません。

どうか、困っていることがあれば僕に相談してください。

どうかSOSを下さい。

どうか僕に選択肢を下さい。

僕はクソッタレな日本人のビョーキで不幸になる人を見たくない。

 

日本人にとってのいじめ

日本人にとっていじめは欠くことのできない文化です。日本人にとって世間は社会であり、社会とは中間団体であり、中間団体とは同族の集まりを意味します。

同族である以上、同族として認められる条件が必要です。似たようなファッション、似たような職種、似たような能力、似たような教養、似たような経済力、似たような育ち…これらの条件に当てはまらなければ、中間団体に入れず、迫害して、追放します。

構成員に周囲と似たような見た目や言動を求めることを同調圧力と言い、いじめの温床となっています。これらの同調圧力に屈しない人には、中間団体のメンバーは同調圧力を強め、しまいには事実や真実に全く無関係な中傷や暴力によって、強制しようとします。

しかしながら、同調圧力をかける者に加害意識はなく、むしろ被害者意識があります。彼らにとって、同調圧力はそれをされている者に選択肢を与えているつもりであり、それに従わない者を矯正する教育だと認識しているからです。と同時に、彼らは非合理的な同調圧力によってそれらを行なっているため、自分たちが同調圧力をやらされているとも感じ、好きでしているわけではないと認識しています。彼らが同調圧力に反対すれば、彼らが同調圧力による矯正の対象になります。

つまり、中間団体の構成員にとって、同調圧力とは有無を言わせぬ正義であり、いじめという自覚がなく、事実とか真実とか合理性とか論理性とか全く無関係であり、ゆえに加害行為でなく、それをやらされる自分たちが被害者であるという認識です。

これらの事象は富裕層や専門職を除くほとんどの日本人に適用され、つまりほとんどの日本人は常にいじめの被害に遭う危険性と緊張感の中で生活することになります。

日本における学校教育とは、このような日本社会に生徒を慣れさせるためのもので、即ちいじめは学校に必要だという主張につながります。

究極的には、奇特な人や社会のアウトサイダー以外の日本人はいじめの加害者なのです。

 

現在、経済力の違いは圧倒的かつ決定的であるため、資産があったり、教養があったり、上品だったり、礼儀正しくあったりすれば、呪詛の的になり、いじめられるケースが増大します。そのような人はその属性を隠蔽するか、もっと上の階層の中間団体に属さねばなりません。

いじめられるには色々理由があるように思われますが、実はそこにはほとんど理由がありません。いじめられる人と似たような原因を抱えている人が全く非難されないことはザラです。

現実にいじめられる理由は階層性の違いです。いまやアッパーミドル以上とそれ以下では、経済力の違いが圧倒的であり、受けられる教育や文化も違います。礼儀作法や仕草、言葉遣いや態度、教養や能力、これら全てが違ってきてしまいます。結果、ある中間団体に相応しくない経済力(高くても、低くてもダメです)である場合、どんなにいい人でもいじめの対象です。

 

日本人にとって同調圧力が正義である以上、マウント合戦は必要悪です。何故ならば、ある中間団体で迫害されそうになっても、自身の階層性がその中間団体の構成員より上である場合、中間団体の同調圧力が陳腐化するからです。

日本社会は無数の中間団体のレイヤーによって構成され、中間団体は権威主義ヒエラルキーによって成立しています。故に下の中間団体が上の中間団体に文句を言うことは単に負け惜しみでしかないことになります。

玉の輿になりそうな人がいじめの対象になるのもこれが原因です。経済力が違う人になる可能性がある人はその人が所属する中間団体に馴染みませんから、玉の輿をやめさせようとしたり、追い出そうとしたりする訳です。僕が恋をしていた美容師さんがいじめられたのは、僕と交際可能だったことも原因の一つだったのでしょう。

日本社会において、上部構造に文句をつける資格がある下部構造は反世間、反中間団体である左翼であり、故に下部構造の日本人は上級国民に呪詛を吐きながらも、選挙には行かないのです。

 

自然な結末として、専門職や富裕層、アッパーミドルや資産家は下部構造の中間団体構成員を見下します。同調圧力が正義であり、マウント合戦が必要悪だと、下部構造の中間団体構成員が認識している以上、より強者の側が弱者を卑下しても、弱者側は反論できないからです。

もし、そのような弱肉強食の論理に適応的な人ならば、自身の所属する中間団体が気に入らなければ、更に上を目指せばいいだけになります。そして、往々にして、いじめの原因は経済力や能力があることなので、より上の階層に所属することは単に適正な中間団体に移動しただけになります。

しかし、経済力があったり教養や能力がある人は中間団体と親和性がないだけでなく、人道主義的であるため、マウント合戦の勝者の中間団体に必ずしも適合的ではありません。

結果、どんなに経済力があっても、まともな人は社会のアウトサイダーになりがちになります。

 

能力のある人を省くのが中間団体の機能である以上、中間団体の構成員はすべからく無個性で、クリエイティブではなく、主体的な能力はありません。昔からサラリーマンをロボットのように評価する言説がありますが、それは正しいわけです。

どんなに個性的な格好をしたところで、中間団体の構成員であれば有能ではあり得ません。

 

いじめへの対抗策

いじめは日本人の宿痾であり、持病です。世間や中間団体に必要な文化だからです。しかし、法律は中間団体を否定する近代理念のものであるため、行き過ぎたいじめや経済的損害を与えた同調圧力は違法になります。

しかも、日本人は自身がいじめの加害者であるにもかかわらず、いじめを否定し、いじめを行う者をいじめる傾向にあります。

法的にいじめを認定されてしまった加害者は社会的に非常にまずい立場に立たされます。

故に法律を使う、つまり弁護士などの法曹に頼ることは中間団体の構成員と仲良くしたいのでなければ、いじめをほぼ無効化できます。

しかし日本人にとっていじめがなくてはならない文化である以上、法律以外の対抗策は考えにくくなってしまいます。

他の中間団体へ移籍する程度のことしか考えられません。

 

まとめ

僕は日本人を信用していません。大なり小なり中間団体に所属しているか上部構造の一員として下部構造を見下すような人ばかりだからです。

僕は挫折して苦労した以上に資産家であり、にも関わらずかなりヒューマンです。ですので、僕に適合する中間団体はほぼ皆無です。結果、僕は上部構造の一員でありながら、日本社会からのアウトサイダーです。

ですので、僕がフレンドシップを築ける人は非常に少ないでしょう。

逆説的には、僕は日本人社会で困っている人を助ける能力と資格があります。