自民党はトランプを選ぶのか？そこらの常識人を選ぶのか？
総裁選の候補は岸田、河野、高市、野田（敬称略）の四名です。今回、波乱含みなのは河野太郎ですので、河野太郎から説明しましょう。
A 河野太郎の政治ベクトル、スタイル、支持基盤、選挙戦略、政権の結果予想
河野太郎はやや反米で、差別主義、国家主義、無教養です。事務能力が極めて低く、恫喝や威圧つまりパワハラによって意見を通すスタイルで、定見がなく、独裁者志向、ジャイアニズムの信奉者と言えます。自分の願望と現実が合致しない場合、現実を自らの願望に合わせるべく、物理的な力を働かせようとし、うまくいかないと目下の者に当たり散らす性格です。
菅政権の失敗の原因の五割以上は彼の責任ですが、彼は全く責任を感じていません。特にワクチン接種の遅延の失敗は全て彼に責任があります。
イメージ戦略を重視していたため、ネトウヨからの支持が極めて強く、大都市圏の自民党員に人気があります。菅政権後の選挙が怖いため、新人議員にとっては、人気があるように思える河野は期待値が高いです。しかしながら、票読みができる議員、政治や体制を知ってる議員からすれば、石破以上に反自民党的で、無能すぎる上に、極右の河野は野党勢力を結集させる恐れが極めて高く、なおかつ、財界の支持が離れるリスクがあり、しかも河野政権が悲惨すぎて、次の次の選挙で政権を手放しかねず、創価学会票はもはや動かないと考えられ、絶対にありえない候補です。
彼が政権を握った場合、共産は国家の危機として候補を下ろし、野党共闘が極限まで進むうえに、財界特に製造業の票と学会票が見込めなくなります。次の衆院選で政権交代は考えられませんが、大きく議席を減らす可能性は高いと言えます。
更に、彼が政権を握った場合、さながらトランプ政権のように閣僚が機能しなくなるでしょう。そればかりか、官僚はすぐに終わる政権に媚びを売ってもキャリアを棒に振るだけだと菅政権で学んでいるため、一切協力しないでしょう。まさに日本は全く実務不能のジャイアン一人に国家の事務を任せることになるでしょう。
河野は一般には自民党支持層からの熱烈な支持があるように思われていますが、実際は石破への支持と比べるとそれほどでもありません。石破グループは河野を支援していますが、実際は石破やその周辺は全く河野を評価していません。実務能力、道義心共に大きく落第点だからです。しかしながら、石破グループの比較的若手は単に右翼というだけであるので、石破グループはその声に抗し切れませんでした。また、石破や古参の石破グループのメンバーの支持基盤は地方であり、地方は河野より岸田の方が支持が強いです。実際、彼らは河野より岸田を支持したいところでしょう。この状況から、石破グループは半分しか河野に票を投じず、また党員票の掘り起こしもやっておりません。従って、河野の党員票の支持は現状が限界値です。
総裁選において、決選投票になれば、党員票は圧縮されるうえに、高市、野田両名の票のほとんどは岸田に流れるため、河野の目はなくなります。党員票の掘り起こしが限界である以上、河野は決選投票にならないように議員票の掘り起こしが急務になっています。
彼の総裁可能性は30%程度でしょう。
B 岸田の政治志向、スタイル、支持基盤、政権構想
岸田は自民党で最も事務屋であり、日和見とも思えるほど現実主義です。まさに宏池会を代表する議員と言えるでしょう。つまりデキスギくんです。コロナ禍においてはコロナ対策に集中し、新自由主義の縮小はコロナ禍が終わった後にやりたいでしょうが、どうせ対コロナ専用政権であることは百も承知でしょう。
彼が立候補したのは、宏池会が縮小一方だからです。真面目事務屋一辺倒派閥ですので、政権中枢からの協力がないと、選挙で勝つのが難しい議員ばかりだからです。
支持基盤としては知的階層、官僚層ですが、コロナ禍ではリフレ政策の継続を明言したので、財界全般の支持を取り付けました。したがって、自民党の総意を得ています。
彼を含め、宏池会は憲法改正に消極的で、差別主義に迎合できず、財政政策の観点から過剰な新自由主義に親和的ではありません。彼らは経済学の主流を取り入れており、極めて現実的な実務家集団です。よって、現在の自民党からはあまり好かれておりません。しかしながら、現在の状況では非常に有意な人材集団であり、ピンチヒッターの宏池会の面目躍如と言えるでしょう。定見なく破壊することしかできない河野とは比べようがありません。河野がノーコンの自称中継ぎエースだとすれば、岸田もとい宏池会は外連味ないベテラン中継ぎエース集団です。
衆院選では非常に期待できます。河野と違い菅政権の閣外にあったうえ、本来は国民民主より左であるため、野党との争点がなくなるからです。共産は一度下ろした候補を再度上げてくるでしょう。つまり野党共闘は事実上のご破産になります。
C 高市の政治目的
高市の主張を取りまとめれば、親米保守に尽きます。それをタカ派風に主張しているわけです。彼女の最終目標はいずれ首相になることでしょうが、現在ではその望みが薄いことは分かっているでしょう。自民党はミソジミー文化だからです。今回は布石で、その手段が親米タカ派保守ということです。
一部、彼女が河野に合流するみたいな愚かしい情報が流布していますが、その可能性はゼロです。彼女の存在価値は親米であり、反米的な河野に協力できるわけがありません。極端に言えば、自分に投票した議員票の半分も決選投票で河野に流れれば、彼女の政治生命は終わりです。よって、彼女は自分を支持する議員たちに強烈に岸田へ投票することを働きかけるでしょう。
逆に彼女のキャリアアップのためには、なるだけ河野票を奪わねばなりません。現在は成功していますが、80程度議員票を獲らねば、河野の決選投票入りを許してしまいます。
D 野田の支持基盤と政治理念
野田は新自由主義の反差別で、新興富裕層に絶大な支持があります。因みに新興富裕層は財界の一部であり、財界は例外なく岸田支持です。これ以上何か論評する必要はないでしょう。
岸田が首相になれない、すなわち河野が首相になった場合、日本も自民党も危機的状況に立たされます。菅をネロ帝とすれば、河野はカリグラです。二代続けて暴君を選べば、政権担当能力なんてないとみなされてしまうでしょう。実際、不謹慎ながら、野党幹部は河野総裁誕生を待ち望んでいます。
私は岸田首相を切望しています。野党勢力より市民の幸福が優先されるべきですし、河野が総裁になれば、どうせ韓国へのアホみたいな差別政策やるんで、ますます日本に半導体が入らず、マツダの新車もPS5も買えないからです。コロナが拡大しまくったら、デートもできません。…まーでーとしてくれるじょしがいませんけどねー
恩師がお母上の看病の過労で、仕事がキャンセルになってしまったので、今日書きました。
