経験豊富と思わしき読者の方から何度もスターを頂いたので、「超気になるから、続き書け」的なプレッシャーをひしひしと感じております。
他人の幸福とか不幸とかて、蜜の味しますもんね。分かります。
美容院は僕が子供の時分から住む近所にあり、近くに美味しい中華料理店があるので、上手く誘うことに成功しました。
席について、彼女の誕生日を名目に、真っ先に誘いました。ほら、苦手な物から先に食べるとか言うでしょ?
そうしたら、彼女は声を抑えて言うのです。
美容師さん「ちょっと、あたし、誕生日て教えましたけ?」
僕「ネットのプロフィールから調べました」
美容師さん「…さすがだな…」
僕「え?何がさすがなんすか?」
美容師さん「うん、さすがだ」
僕(聞いてねー)
美容師さん「女医さんはもういいんですか?」
僕「もう忘れました」
美容師さん「アプリは退会したんですか?」
僕「携帯から削除しましたよ」
美容師さん「勉強はぼちぼち進んでいるんですか?」
僕「集中できるようになってきました」
美容師さん「…ふーん…」
僕「…(こりゃ試されたな…)」
忘れていましたよ。彼女は真面目誠実族なので、試してくるんです。
まー、僕以外の男子なら、もうこの時点でやんなっちゃうでしょう。しかし、そこは真面目誠実族な僕です。正直に答えれば問題ありませんし、同族と(しか)付き合った経験があるので、まー慣れっこです。それでも亀甲隊形組んだローマ軍団兵並みにガードが固いですが。
僕には、これはかなり好感触だと思いました。
①あらかじめ質問を考えていたとしか考えられない。
つまり、これまでのいきさつから、彼女は僕がアプローチしてくるのを予測しており、僕が真面目誠実族なのか質問を用意していたのでしょう。
そして、妄想していたのでしょう。?お前もだろ??分かりきった疑問には答えません。
②美容師さんは本気。
これらの質問用意してくるということは、食事がマジな交際に発展する前提が彼女にあるということです。そして僕もマジです。願ったり叶ったりです。遊び人ども、残念だったな!
それから、パーマの途中。
急にトーンが上がり、
美容師さん「若い後輩が二人入ってくるんですよー☆」
僕「明らかに人足りてないですもんね」
美容師さん「…若い子が二人入ってくるんですよ?」
僕「良かったじゃないですか?可愛い後輩が加わってくれて」
美容師さん「…」
僕「(これも試験だったんすか!?)」
おそらく、若い女子狙いの遊び人かどうかを測る試験だったと思われます。少なくとも、僕は彼女にしか興味がないことは伝わったはず。
美容師さん「あー思い出しましたよーそういえば、病気してたて言ってましたねー。何が食べれないんでしたけ?」
僕「酒とタバコとカフェイン、あと挽肉ですね」
美容師さん「えー!?じゃあハンバーグとかダメじゃないですかー!?」
僕「そうすね」
美容師さん「…どうします?彼女がハンバーグ作ってくれたら?」
僕「…食べます」
美容師さん(低い調子で)「…優しいな」
僕「?どういうことすか?」
美容師さん「うん、優しい」
どうやら、将来的に彼女が作ったハンバーグを食べる可能性もあるようだ。惚気にはかなり気がはやいけれども。
あと、彼女は自分の世界に入ると、人の話を聞いていないようだ。
それか…照れ隠し…?
最後に食事する日取りを決め、LINEを交換しました。最初は「タイミングが合ったら、行きましょう」とか言われたので、絶望感出たのですが、最終的には彼女の出した試験に合格したようです。
つーか、だから同族だって。真面目誠実族だから、我々は。
注)彼女は僕の謝罪癖に若干、イライラしているかもしれない。
注2)世代の文化の違いなど、お互いの違いを理解しなければならない部分もある。