僕が小学生の時、マンガ禁止でした。ソフトバンクの柳田選手は日本代表監督の小久保からマンガ禁止令受けても、ジャンプ読んで、小久保に怒られました。ましてさ、小学生にマンガ禁止令出すなんて、人権侵害です。
うちは普通に激しいDVしてたので、仕方ないから小説読んでました。同級生は「川口、すげ〜本読んでる!」と言ってましたが、マンガ読めねーんだよ、というのが本当のところでした。
小難しい古典なんか、ぶっちゃけ子供に面白いわけないので、早々にスニーカー文庫を読みはじめました。ま、アレは事実上、マンガです。
ガンダムシリーズばっか読んでたんですが、メジャーどころは全部読んでしまい、あまり有名でなかった閃光のハサウェイを読みました。
小学生ながら学びました。元カノ引きずっているのに、Hしちゃダメらしいと。
とはいえ、今は大人で、この前28歳から27歳になったので、ちゃんと言わんとしたかったことがわかる訳です。
その上で、「あーこれは、やまなし、おちなし、いみなしだな」と思う訳です。
友人が第一部しか観てねーのに、早々にネタバレを頼んできたので、まとめます。
因みに、これを読むと、確実に観る気をなくすうえに、観たことにできます。
友人は「ネットで、ギギのパパ活ストーリーて言われてる」と言ってましたが、ま、それは表面的な話をなぞっただけです。
もそっと意味はありますが、それがわかったところで、「だから何?」てなります。
1 あらすじ
婚活してるギギていう、まーすげー遊んでる女子大生風の女子が飛行機で、ハサウェイていうイケメンとなんとかというダンディな大佐に乗り合わせました。
ハサウェイていうのは連邦の英雄の息子で、ま、割とイケメンなんですけど、10代の頃に会った好きな子が忘れられなくて、隠れて反体制運動やってました。その女の子はなんか自分の親父が愛人とイチャイチャしてんのがむかついて、反体制運動やって、戦死しました。
なんとかという大佐は若手高級官僚で、プライベートだといい奴なんだけど、命令が間違ってると思っても反抗しない、毒にも薬にもならない奴です。よくいるよねー。
ハイジャックかなんかがきっかけで、3人が知り合うんですけど、ダンディな若手官僚が早速ギギをナンパし、交際スタートします。ま、結婚するなら彼でしょうね。
ところが、ダンディな若手高級官僚はニヒリストで、体制の問題を指摘するくせに、何か反抗することは一切ない奴なんです。要するに、「こいつに愛はあるのか?」てことなんですね。金持ちだし、オシャレだし、ムード作るの上手いんですけど、いまいちギギは夢中になれませんでした。質がいい高級官僚て、みんな、このタイプです。
で、ギギはハサウェイと連絡とって、お試ししようと思いました。ハサウェイはハサウェイで、前に好きな女の子を未だに好きで、おまけにそれが理由で反体制運動やってる奴でした。一途な気持ちは付き合ってたんだか、ないんだか、よくわからない、死んでしまったあの子に向けられていました。反体制運動やるのて、皆さんきっかけがありますから。それが女てこともあるでしょうよ。
ギギは反体制グループのメンバーにおもっきし、「だって、あいつ、昔の女追っかけるためにやってんだよー。あいつと付き合っても心通じてないよー」みたいなこと言われてしまいました。
ギギは結局、そこから離れ、ダンディな若手高級官僚のところに戻りました。ハサウェイは最後の戦いに臨み、ダンディな若手高級官僚率いる部隊に捕まってしまいました。体制は見せしめのために、ハサウェイの親父にハサウェイを処刑させました。
ギギの今彼は「そんな処刑のやり方は理不尽だ」みたいなことをギギに言うんですが、ギギは今彼がそうは言っても、体制に文句をつけるようなことはしない、と分かってました。で、2人は婚約して、一緒に飛行機に乗りました。
…ギギは今彼がそうは言っても、体制に文句をつけるようなことはしない、と分かってました。で、2人は婚約して、一緒に飛行機に乗りました。
おしまい。
2 もそっとわかりやすく。
原作者が学生の時、学園紛争真っ盛りでした。原作者も一枚噛んでました。
ある日、東大文一通ってる男子と付き合ってる、割とイケイケの同級生がやってきました。
女子「ねーあのグループのあの人、紹介してよ」
原作者「はー?お前、東大法の奴と付き合ってんじゃん?」
女子「いやさーあいつ、結構いい男だし、オシャレなんだけど、なんつーか、あんまり情熱感じないんだよねー。
ほらなんて言ったけ?あいつ。すげ〜イケメンだし、反体制のヒーローなんてカッコいいじゃん」
原作者「はぁ」
しばらく後、
原作者「それで、彼はどうだった?」
女子「いやさ、あいつ、元カノ忘れられないから反体制やってんだよ?あいつの心にあたしが入る隙間ないよー。元さやに収まるわ」
原作者「あーそうですか」
どうせ、そんな話。
節操のなさに、よっぽど、イラっと来たんでしょうね。
3 まとめ
物語としては、ギギ目線から、反体制ヒーローと体制エリートを見比べる話です。
反体制ヒーローは純粋に社会正義のためだけに運動しているわけではないし、体制エリートは完全に悪意で仕事しているわけではない、ということですね。
だから、ギギのパパ活ストーリーというのは、あまりに表面的な話なわけです。
だけどね、だからどうしたて話です。有名バンドの大概がモテたいからバンドやり始めたとか、弱い者いじめをする仕事させられてる奴が弱い者いじめ好きだと限らないとか、大人になればね、誰でもわかってるんですよ。
それよりも、起きてる事象をどうするか?の方が重要なんでね、「西村経産大臣はいい奴よ」「だから何だよ?」て話なわけです。「桜井て、奥さんと別れて、パヒューと結婚したんだよ?」「だから何だよ?」て話です。
それに、教訓としては、女性視点としては、ロックバンドのボーカルより高級公務員の方が向いてるて話なんでしょうけど、どちらも狙える女子なんて、ほとんどいねーから。
男性視点の教訓としては、多少二股かけられてもいちいちめくじら立てないとか、交際するなら昔の彼女は忘れましょうとか、結婚したいなら落ち着きましょうとか、多少反抗的な方がモテますとか、結局イケメンかダンディかよとか、当たり前過ぎて何の教訓にもならない話です。
4 映像化の真の教訓
物語としてはね、大して面白くない。ほとんどヤオイ系。でも、一応ガンダム出てくるし、逆襲のシャアで登場する報われない恋に健気なハサウェイくんが大人になって出てきます。それだけですけどね。
となれば、バンダイがずーっと映像化しなかったのは、当然です。そこまで面白い題材じゃないですから。
じゃなんで、今になって映像化したか?
簡単です。ネタが尽きたからです。ネタが尽きたからです。
最近の奴はどうしようもない。リアル感が全くない。ガンダムの売りはリアル感がある世界観で、実は深遠なことを扱わないということなのに。
一応、ヨーロッパで昔のがハケているので、もうやるとしたら、原作者の富野由悠季が書いた奴しかなかったんでしょう。
閃光のハサウェイは生々しすぎるリアル感ですけど。
友人はこの話を聞いて、「じゃ、ガンダムが登場するシーンまで、1.5倍速で観る」と言ってました。
僕としては、前に好きだった女の子忘れられないハサウェイも、嫌な仕事もやるしかないダンディな若手高級官僚も、男を両天秤かけてみたギギも、ま、仕方ないんじゃねーの?て思います。
だから、10歳くらいサバ読んでも、めくじら立てることないしょ。気持ちはね、若いんですよ。人間、最後に物言うのは、気持ちですよ!
汚い打算に寛容になってしまっている。これが大人になるということなのか?
なんつて。
余談)ワクチンで酷い目に遭った恩師の父上は透析で、なんとか回復に向かっています。結局、半ば物理的にどうにかするしかなかったようでした。
厚生省の役人が来て、百万円プラス医療費で手を打とうとしたそうです。
恩師の父上は官僚ですけど、恩師は弁護士で、そのフロアまるまる同様の患者とその家族だから、厚生省の役人はちょっと迂闊だな、て思いました。
たぶんその厚生省の役人も、家帰ったら、「こんなことはおかしい」て言ってるでしょう。でも、上司に反対することはないんでしょうね。仕方ないんでしょう。