人は人を深淵に追い込む。
深淵に追い込まれた者は人の闇を泳がされる。
不安で、油断ならない人の闇。
闇がいつ襲ってくるかわからない。
闇の中では生きられない。
深淵を覗く者は光を求める。
しかし光は近くて遠い。
近づいても、近づいても、離れ、近づけば、近づくほど、それを幻影だと知る。
まるで何かの罰ゲームかのように。
深淵を覗く者はやがて理解する。
人の摂理は性悪にあると。
闇こそが真実。
光は幻影。
闇に生きるには、闇そのものになるしかない。
深淵を覗きし者はやがて深淵になる。
闇を飲み込めれば、飲み込んだ分だけ、吐き出せる。
自らを深淵に追い込んだ者たちへ。
闇を飲み込むだけ飲み込んでしまおう。
吐き出せるだけ、吐き出そう。
この世の全てが闇に飲まれるように。
己の真実に気付けばいい。
己の真実に狂乱すればいい。