merlinrivermouth’s diary

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(社会・政治)何故、自民党を支持するのか?

最近まで、この種の疑問はさまざまなところで議論されており、明確な答えが出ていなかった。それらの議論の論点は主に文化や価値観の変化に当てられていた。一般の人の収入の減退は著しいものがあるため、経済的に説明がつかないと思われた。

価値観の変化にあたり、若者の投票コードに着目する向きもあった。投票に行く若者の多くは自民党に投票していたからだ。彼らこそ、搾取されているはずなのに、というものだ。

しかし、この論点はあまり役に立たない。若者で投票に行く人は少数派で、投票に行くような人は核心的利益がある。核心的利益はほとんどの場合、経済的利益であるので、経済的利益をもたらす自民党に投票する人がほとんどだ、ということで話が済む。

若者は将来の自分を理想化し、日本は新卒を一括して採用し、同世代の勝ち組は概ね学があるため、投票の必要性を知っており、従って上位の人はほとんど自民党に入れる。左派に入れる人は何かの趣味だろう。しかし、確かに左派に入れる若者が少ないとは言えるが。

若者が多様性を注目しているからこそ、攻撃的な左派より自民党に投票するとする異論もある。着眼点は面白いが、ネトウヨの攻撃性を見ていれば、自民党に投票するより、政治そのものを拒絶するのが普通だろう。

そもそも若者に着目する意味もない。他の世代よりも圧倒的に低い投票率の、絶対数が少ない若者に着目したところで、自民党の得票が多いことの理由にならない。

他の論点としては、低投票率が上げられる。確かに他の先進国に並みなれば、自民党と野党連合は拮抗するだろう。低投票率に保っているのは、自民党とその意を汲んだマスメディア、旧民主党非正規労働者をターゲットにしていないこと、そもそも投票用紙が非正規労働者の現住所にないことにある。

しかし主題は何故、自民党に投票するか?であるので、低投票率の問題には言及しない。

 

実は最近ある事実が判明しつつある。新興富裕層や専門職やサラリーマンは自分の資産の5倍の借入がある。

もちろん、それは全ての新興富裕層やアッパーミドルではない。つまり、必要以上に借入している人は自らの資産の10倍近い借入がある。

これらを可能にしたのは、アベノミクスである。ここに全ての答えがあった。

 

本題

自民党の本来の固定票が自民党に投票するのは当たり前で、むしろ農家票や自営業種票は取りこぼしがある。問題は自民党の核心利益ではない、新興富裕層や専門職やサラリーマンが自民党に投票することだ。

アベノミクスはリフレ政策である。日本政府が国債を発行し、中央銀行市中銀行を通じて国債を買い上げ、発行した円を株式投資に充当する。

市中は非常に金余りになる。個人に対してもどんどん市中銀行から金を借りてもらわねばならない。超低金利政策であるため、借り手はどんどん借りる。預金は担保になっているため、預金を超えた借入は引き出せないから、どんどんどん借りる。起業目的にせよ、投資目的にせよ。

ろくな与信なしに融資するので、ローンを払えるだけ借りる。気付けば、本業など意味がない。

それが、必要以上に借金する人の姿だった。

新興富裕層は大部分、ほぼ全てそれであり、アッパーミドルにもかなりの割合で存在する。

そのような人たちからすればアベノミクスは自分たちの終わりである。金融機関から返済を求められ、破滅するしかない。だから、アベノミクスの永続を願っており、その弊害には一切目をつぶるし、手段を選ぶことはない。

政治的手段はいくつかある。

自民党に投票して、自分たちの負債を間接的にロワーミドル以下に押しつける。例えば、政府は公的資金で銀行を救い、そのための予算を消費増税で賄う。

あるいは、維新の会やれいわ新撰組に投票し、MMT理論に賭け、失敗したら日本や日本人を犠牲に、一緒くたに破滅する。

財政健全化を唱える立憲民主や社会民主党共産党などが政治の主導権を握れば、アベノミクスは終わり、破滅するので、彼らが支持を伸ばすことは絶対に防がなくてはならない。

こうなれば、借金漬けの新興富裕層やアッパーミドルが個人としてどういう価値観を持っていようが、投票先は決まっている。実質、自民党しかない。

新興富裕層の数は知れており、彼らが自民党に入れるのはわかりきっていた。問題は、結局は労働者でしかないアッパーミドルの結構な数が自民党に投票していることだった。それも、彼らが借金漬けならば説明がつく。彼らも自民党以外選択肢はない。

岸田政権が財政健全化をちらつかせた時、自民党の批判政党として維新の会が取り沙汰されたのも、本論はアベノミクスの継続だった。自分たちの破滅がかかっていれば、維新の会の極右性や全体主義や法の支配を守る気がないとか、問題にならない。

新興富裕層や専門職やサラリーマンは社会で影響力があるから、マスメディアやSNSを動かせる。だが、自分が借金漬けだから自民党を支持せよ、とは言えない。綺麗な言葉或いはネトウヨのサポートなどの恫喝を使う。

 

見えにくかった理由

私も最近まで、彼らの金遣いの荒さに大いに疑問があったものの、まさか借金だとは知らなかった。彼らが借金漬けと知ったのは、先月から民事再生の仕事が異常に増えたからだ。

見えにくいのは当たり前だ。彼らが借金漬けと自分で公表するわけがないし、必要以上に借金しない人はそのような非常識な振る舞いをする輩がいるとは思わず、銀行から不必要に借りようと思わなければ、まともに与信なしでガンガン金を借りれるとは思わない。

アベノミクスでの感想は「すげ〜成金が増えた」「生活が厳しい人も増えた」だろう。

だから、常識的な人々はこの期に及んで自民党に入れる人たちがいる謎が解けなかったのである。

必要以上に借金をしない人は逆に政権交代してもらった方がいい。財政健全化や社会保障の立て直しができれば、安定した生活ができるし、恣意的で差別的な政策や空気がなくなれば平和になる。

だが、常識的な人々は自民党を支持する人々の気持ちや理由がわからない。ネトウヨはまだしも理解できる。他による術がないのは一目瞭然だ。一見、学があり、自民党が嫌う個人主義と利己主義の権化の新興富裕層やアッパーミドルの一部が、それも発狂的に左派を攻撃し、自民党や維新の会を支持する理由がわからなかった。

今はわかる。彼らが自民党でなければ借金漬けで破産すると認識しているからだ。だからお互いに対話不能で、分断しているのである。

 

まとめ

アベノミクスはよく麻薬に喩えられる。

一時は気分が良いが、中身は伴わず、いつかその代償を払わなければならない、というものだ。

日本政府だけでなく、借金漬けの新興富裕層やアッパーミドルの多くはアベノミクスという麻薬中毒になっていた。

中毒患者は売人である自民党を盲目的に支持し続けるしかない。でなければ、破滅である。自民党が好きとか嫌いの問題ではない。

自民党に新興富裕層やアッパーミドルの多くが投票し、支援するのは、ただそれだけの理由だ。

だが、残念ながら、日本の甚大な借款や円安はアベノミクスの継続を不可能させている。日本政府がどう足掻いてもアベノミクスの継続は不可能だ。

自民党や日本経済そのものを破滅させるのでなければ、新興富裕層を犠牲にして、不時着した方がいい。それでも歴史的な大不況になる。

故に、新興富裕層やアッパーミドルの多くの借金漬けの方々は岸田政権にはしごを下ろされるだろう。

実際のところ、この度の参院選自民党の公約には、注意深く読めば、自民党の核心的利益を守る→借金漬けの新興富裕層とアッパーミドルを捨てると書いてあった。