人は人生において、何かを選択したり、何かを得る時、何かを手放している。
権力を追い求めては心を亡くし、金を追い求めては幸せを捨て去り、幸せを追い求めては栄達を諦める。
そのような選択は自分で下している自覚はないものの、同時に、その選択肢を選んでいるのは自分である。
先週、近所のドトールでこんな話がありました。
近所の商店街では、開いているクラブハウスがあります。基本的にロックなのですが、POP系に侵食されつつあります。
コロナ禍といえど、開いているクラブハウスは貴重なので、主にPOP系のバンドが集まってます。
昼間のドトールで、三人組の太っちょのPOP系のバンドが僕の隣の席につきました。
金髪の一番若い、よく声がとおる…おそらく、ボーカルでしょう…男が薬を取り出しました。
バンド仲間「それ、天然由来?」
金髪「そうそう。バイアグラとかだとリスクあるから。しみけんが言ってた」
バンド仲間「しみけんがねー」
金髪「しみけんは凄いよ。伝道師。これからはファット・ムーブが来るから、しみけん観て、備えてる」
バンド仲間「はー」
金髪「この薬は電通の女の子がくれたんだよ」
僕「(いやーもうーお前、ボーカルなんだから声通るんだよ。お前が精力剤使ってる話はドトールのこのフロアの客全員に伝わってから!頭声使わないか、話題変えろよ!つーか、それ使うくらいなら、痩せろよ!早死にするぞ!…あ、ファット・ムーブが来ると思ってるのか、困ったもんだなーおい…)」
間違いなく、僕が思ったことを他のバンドメンバーも思っていたでしょう。
何かを選びたいなら、何かを捨てる必要があります。
酒、タバコ、飯、セックス…全ては選べません。全てを選べば、寿命を捨てるということを選択することになります。
あと、金髪にすると、おっさんになった時の頭髪またはアデランス料を選択することになるかもしれません。
(ファット・ムーブはあと5年先だと思う。それにファット・ムーブ自体はいつも短いし、対象になっているのは怪訝な感じの太っちょだよね。君みたいにがっついてるのとちょっと違う気がする)