merlinrivermouth’s diary

無駄に生きるな。熱く死ね。

せめて小さな幸せだけは、、、

西新宿の夜はそこを歩む者によって、景色を変える。

満ち足りた気持ちならば、ビルのネオンは祝福してくれる。

恋をしているならば、光がロマンティックに演出する。

だけど、孤独を感じる時は光よりも吹き付ける風と微かに瞬く星や暗い雲に覆われた空が気になる。

僕はオフィスビルのネオンなんて吐き捨てたくなるから、冷たい風や暗い夜空の方が心地よい。だけど、この数日は心に堪えてしまう。

 

ある日、ネットで、あるひとに出会った。

15年以上前に僕が行ったライブに彼女は行けなかった。

僕が好きな曲とバンドの趣味が一緒だった。

「悔いのないように生きたい」彼女は言った。僕の人生は、僕が好むと好まざるとに関わらず、無駄に生きるならば死ぬしかないものになっていた。

僕は女性との出会いで運命を感じたのは、これが初めてだった。

たった三日間で意気投合し、カラオケに行く約束までしたけれど、直後のバレンタインデー前日の土曜日の夜8時を前に連絡が途絶した。

僕は彼女が忙しいと思って、細々とメッセージを送った。既読がついていたので、どうやら嫌われていたわけではないようだった。

最後にジターバグを歌って、録音したものをメッセージに送った。その深夜、彼女はそこから完全に消えていた。

 

彼女に何があるのか推測はできるけれど、僕の気持ちには関係ないことだ。

彼女がいなくなる前に僕の連絡先を控えていてくれたら嬉しいけれど。

 

人は時に、僕の資産家の息子という属性を露骨に嫌悪する。皮肉なことに、そして本当に悲しいことには、僕は資産家の息子や日本のエリートの人間性をおそらく誰よりも、間違いなくその人より、憎悪していた。

僕は小市民になるのが夢だった。地元の友人と馬鹿なことばかり考えて、そのままアホな一生を送る、あまり意味のない人生、それが夢だった。

不運なことに、僕はすこぶる頭が良かったし、両親は上流階級で、しかも世間知らずだった。僕は当然のように中学受験をさせられた。だけど、地元の区立の同級生と違って、塾に通ってる奴らは人間のクズだった。自分より立場の悪い人間には何をしても良いと教えられ、いじめられたくないならば自身の立場を上げるしかないと教育されている連中。僕は勉強すればするほど人間性を失うように思えた。

僕は中学受験をはっきり拒否したけれど、親はDVでそれに応じた。喉にナイフをつきつけられ、塾をさぼらない旨を書いた血判書にサインさせられた。親指をナイフで切って、血判を押した。僕は親が死ぬまで親を許すことはないし、許してはならない。

僕は大して勉強せずに日本でTOP10に入る進学校に受かった。だけど、僕は近所の区立に行きたかった。小学校の同級生と馬鹿騒ぎしたかった。イカれた中学受験をした、イカれたエリート候補や金持ちの息子と六年間一緒に過ごすなんてまっぴらごめんだった。だが、僕には選択の余地なんてなかった。

六年間というか高二の春に勝手に学校辞めたのけれど、そこで学んだのは、彼らがどれだけ愚かで、どれだけ人間性が欠落し、どれだけ自己中心的で、どれだけ自己愛に飢えているかということだった。僕は彼らが社会の中核を担うことが空恐ろしかった。僕が学校を辞めたのは、学ぶことはすべて学んだからで、彼らの毒から社会を守る方策を練る必要があったからだった。今の社会の現状を鑑みれば、僕が如何に正しかったかを証明している。

今、僕はアメリ連邦政府や金融機関に各種の提言を行なっている。どうも日本社会の専門家のような扱いらしい。ああいうことばかり考えていたから、MBA的才能も強化されたんだろうし、誰も考えつかないような、孤独でクリエイティブな発想が常に必要だった。

だが、僕は自分がどんどん嫌いになっていくんだ。そういうことばかり考えていたから、結局地元の友人とは疎遠になってしまった。僕の深淵に潜む闇は彼らのようなシンプルな幸福を求める人たちと相容れない。それに確かに世の中を変えるには力がいるし、僕のキャリアは輝かしいものになるだろうけれど、階段を登るたびに、僕は僕が嫌いな人種に近付いていくことを知覚してしまう。行きつけの美容師ですら、いい感じだったのに、たまに嫌悪感を隠せないでいる。

僕はあんなクソッタレ連中、勝ち誇りバカのように心を失いたくない。心を失えば、僕は過去も未来も、僕自身を失うことになる。僕には、僕が帰るべきところを示してくれる灯台が必要だった。

そう思った時、彼女に会った。

 

僕は、過去と未来のために、心以外の全てを捧げることができる。だから、せめて小さな幸福だけは与えてくれ。

それとも僕は全てを失う運命とでも言うのだろうか?

吹き付ける冷たい風も、暗い空も応えることはない。

 

この声は届いてんだろ
まぁきっと この世に正解もハズレも
間違いなく無い
だからWake up right now!!
Don't turn your back on me
Come on! Come on!!
You still stand here alive
死ぬ間際に悔いは無いと言えるように
生きてたいだけ
You know, the answer is inside of me