merlinrivermouth’s diary

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安倍と菅

ネトウヨは愚か故に、左派からすればどちらも同じ穴のムジナ故に、どちらも同じ程度という印象を持ちやすく、安倍を支持できて菅を支持できない理由が分かりにくいだろう。だが、安倍と菅では明白な違いがあり、既得権益層からすれば菅政権は支持不支持がよりはっきりしてしまう。

 

安倍政権の経済政策は非常に単純化すれば、ミッドミドル以下をより搾取した上で、既得権益層に分配するという政策である。この場合、既得権益層に例外は存在せず、なんらかの利益が常に分配されていた。アベノミクスやリフレ政策はそれを行ううえでの基本かつ根本かつ主要なエンジンであり、政策の心臓部だった。

安倍政権はアベノミクス自体を公約に選挙で戦っており、まさにアベノミクスが理由で勝利を重ねていた。圧倒的議席差を背景に法案を通し、政策を行なっていたが、手続き上明白な違法行為というのはなかった。

つまり、ロワーミドル以下は概ね自己利益がわかっていないので、安倍政権への是非というのは価値観の是非である場合が多かったということになる。

 

翻って菅政権であるが、その経済政策は金融資本と4Gや5Gなどの通信分野に特化し、メーカーや中小企業、国内市場は棄てるというもので、竹中路線をそのままなぞっている。既得権益層の半分は容認し難いものである。

更に、それらの政策の是非については、強権的な政治的介入によって、企業やメディアが批判したり、議論すること自体を許そうとしない姿勢だ。

また菅義偉の総裁選での公約はアベノミクスの全面的継続であって、それらは実際に菅政権が執り行っている竹中路線と接合していないばかりかバッティングしている部分が多い。つまり菅義偉は総裁選で嘘を吐いたのである。

更に菅義偉は選挙の洗礼を受けるのを拒絶し、これらの政策を行なっている。

また更に、菅義偉がそれらの政策を行うのに、安倍政権の内閣府についていた官僚を廃し、自らに意見しない官僚や財務省の一部の官僚だけで固め、竹中平蔵をはじめとする数人の経済諮問会議だけで政権を運営している。

菅政権は根本的に手続きに瑕疵があり、はっきり言って、不適正手続きが根本にあって、その運営手法からも独裁的であり、政策自体は中間層以下を語るに及ばず既得権益層の半分を切り棄てるというものだ。

 

安倍晋三菅義偉も、犯罪に関わったレベルは同レベルで、コロナ対策の無為無策、毀誉褒貶レベルも大して変わらず、国会答弁のデタラメさも同じであり、右翼政策に対するコミットのレベルも同程度だ。つまり、違いは自民党総裁的ではなく独裁的政権で、アベノミクスではなく竹中路線ということになる。そしてその違いは、より強烈にミッドミドル以下を直撃するだけでなく、既得権益層の半分の死活問題になる。

 

菅より安倍の方がマシという人がいるのは自然かつ当然の話だ。ミッドミドル以下は当然のこと、既得権益層の半分からしても容認し難い。

そしてそれは、菅義偉の政治手法と竹中平蔵の経済政策にある。